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「月が浮かぶ川」を読んでみた!古家正亨さん

Date
2023-05-02 19:00
Views
537

※本インタビューは一部ネタバレを含みます※


まず、WEBTOON「月が浮かぶ川」を初めて読んでみた ご感想を教えてください。


正直言って・・・かなり面白かったです。特にドラマは、オン・ダルが途中で俳優さんが変わるという出来事があったので、WEBTOONになり、それを気にすることなく、違和感なく作品世界に のめり込むことができました。そして、WEBTOONならでは(というか漫画ならでは)の表情のつけ方、感情表現の表し方が、より読み手に いろんな感情の膨らませ方を提案してくれているようで、より楽しめたと思います。

 

本作はドラマ「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」を原作としているWEBTOONです。原作のドラマは ご視聴になられましたか?


高句麗が描かれるドラマということで、かなり放送前から期待が高かった作品でしたよね。個人的には、新羅よりも高句麗が好きなので、その時代背景を どのように描くのか・・・と思っていたのですが、ドラマの主軸は あくまでラブストーリーなので、誰にでも楽しめる作品になっているなぁという感じでした。歴史ものというと、未だに難しいイメージを抱く人も多いのですが、そうではないことを この作品を介して知ってほしいです。

20話まで お読みいただきましたが、特に印象に残っているシーンは?


第11話のオン・ダルとオン・ヒョプ親子の約束のシーン。幼い男の子の親でもある僕にとっては、このシーンで2人が交わす会話は、とても胸に迫るものがありました。ダルに対しヒョプは、自分のように生きてほしくはないという、息子の平和な将来を望んでいることを改めて感じますが、そんなヒョプの思いをダルは、愛する父を殺めた者に対する復讐心を より強めるものにしてしまう、その切なさ・・・。このシーンがあるからこそ、彼のキャラクターが明確に浮かび上がってくるのではないでしょうか。そして、その後の ばあやとダルの やり取りは・・・。言葉になりません・・・。

 

あとは、WEBTOONならではの魅力を感じたのが、第5話で、例えば崖から石が落ちたり、つまり、縦移動で動きがあるシーンが特に この5話には多く収められているのですが、WEBTOONならではの縦スクロールが、その動きをリアルにダイナミックに見せてくれるので、これはWEBTOONならではなぁと感じさせられました。

 

今後WEBTOONになるのが楽しみなシーン(期待される展開)は どこですか?


ドラマの最終話の最後のオチが、果たして、どのようにWEBTOONで描かれるのかが、とても気になります。ドラマ通りになるのでしょうか・・・。

「月が浮かぶ川」の登場人物の中で古家さんの推しキャラを教えてください!


コ・ゴンです。これは あくまで個人的な話なんですが、僕は韓国ドラマにおいて、特にラブストーリーにおいて、主人公の結ばれるカップルではなく、絶対に主人公のヒロインとは結ばれないキャラクターに感情移入してしまいます。もちろん、このドラマでのコ・ゴンは それにあてはまるのですが、彼が抱える苦悩と彼女への想いが、歴史ドラマならではの対立関係も含めて、最後まで感情移入できるキャラクターでしたね。

 

三国時代を背景にした日韓合作(原作:韓国、制作:日本)のWEBTOONは これまで ほとんどありませんでした。WEBTOON「月が浮かぶ川」の満足度は?


かなり高いです。あとは、この魅力を どのようにして伝えたらよいかということではないでしょうか。子供が読んでも楽しめますし、大人が読むと、ドラマティックな展開はもちろん、ドラマとは一味違った漫画ならではの表現手法で新しい価値を楽しんでもらえると思います。

「月が浮かぶ川」はWEBTOON(縦読みフルカラーの電子コミック)と呼ばれる形式の漫画です。古家さんは普段からWEBTOONは よくお読みになりますか?


仕事柄、ドラマ原作や小説の漫画化作品を中心にWEBTOONを読んだり、韓国で書籍化されたWEBTOONも何冊も読ませていただきました、ユニークな文化ですよね。でも、WEBTOONが最初に出始めたころは、ここまで市民権が得られるとは思いませんでした。

というのも、日本は漫画大国で、それに親しむ文化が長年にわたって築かれてきました。ですから、縦スクロールで楽しむ その見方・スタイルに、慣れるのだろうか・・・と。ところが時代は、国民1人1人がスマートフォンを利用する時代。今のライフスタイルに合わせた読み方であるWEBTOONは、やはり先を行っていたんですね。ただ、それは日本の漫画を否定するのではなく、今の時代に合った1つの漫画を楽しむスタイル・文化として、WEBTOONが投げかけたことは世界の漫画文化に一石を投じたといっていいでしょう。特に、縦移動を活用したWEBTOONならではの表現は、漫画の表現に新しい価値を与えたと思いますが、この作品でも それを感じてもらえると思います。

すでに韓国にはありますが、これにデジタルならではの楽しみとして、効果音やBGMなどが付くことによって、より漫画の可能性が広がっていくのではないでしょうか。

 

日本でも「月が浮かぶ川」のドラマは もちろんWEBTOONも大変 注目を集めています。WEBTOON「月が浮かぶ川」のファンに向けてメッセージをお願い致します。


ドラマを ご覧になった方はもちろん、そうでない方も、この壮大な歴史ロマンス大作を、魅力的なキャラクター造形で描かれた この作品を、夢中になって読んでいただけると思います。WEBTOONならではのメリットを生かして、いつでも、どこでも、その世界に浸っていただけると思うので、まずは ぜひ読んでほしいです。ピョンガンとオン・ダル、そしてコ・ゴンが どのようになっていくのか・・・ラストまで目が離せません。そして、これまでは、WEBTOONのドラマ化が圧倒的に多かったわけですが、日本で話題になった韓国の映像作品のWEBTOON化にも期待したいです。

 

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